日陰者ジュード(ハーディ著、小林清一訳、千城刊)

夏風邪が長引いて、連休中日は休養&読書で過ごしました。
で、読み終えたのが「ジュード」。
最近、ハーディにハマってます。
19世紀ビクトリア朝のイギリス、貧しい青年ジュードは学問を志しますが、貧しさと身分制のため果たせず、愛する女性とも宗教に阻まれて結ばれず、失意のうちに若くして無名のまま病没する、という、私があらすじを書くと身もフタもない話みたいになりますが、まあ、そんな内容です。

テーマは重いんですが、意外に心に残ったのは、脇役しかもタチの悪い女性キャラでした。
その女性、アラベラは養豚家の娘ですが、まじめでいい夫になりそうなジュードに目をつけ、誘惑し、妊娠したと偽ってジュードと結婚します。
まあ、悪女なんですが、何というか、生命力にあふれ、生きる意欲に満ちているのです。
時代に押し潰されていくかのようなジュードとは対照的に、時代をたくましく生き抜いていく人物です。
私はアニメ「ルパン3世」の峰不二子ちゃんを思い出しました。
脱線しますが、こういう輝くように生きる不二子ちゃんの魅力を最大限に引き出し、テレビ版の女性性を武器にするイヤラシさを排除したのが「カリオストロの城」だった気がします。

若い頃だったら、絶対嫌ったに違いないキャラの魅力も評価できるようになったとは、私も年を取ったもんだ、などと思ってしまいました。

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