HMSバランス(君がそこに)

本業での度重なる試練?に凹んだままむかえた休日でしたが、参加しました。

今、こんなことしてていいのか?
少しでも仕事の下準備しておく方がいいんじゃないか?
でも、バイクの技量を上げる努力だって、今の自分には大事なタスクじゃないか?

そんな悶々とした気分のままたどり着いた桶川でしたが、そこには思いがけず懐かしい人たち、気の良い人たち、頼れる人たち、とにかく私にとっての、善き人たちがたくさんいたのでした。
この人たちと、今この人生のすばらしいひとときを共有できるなら、それは絶対にサボリとか逃避とかじゃない!
気持ちを切り替えて、練習に集中することにしました。

「今日の目標は、一回でもいいから、ハンドルを切ったまま止まることです(だって、ソレできないと、一本橋のタイムは頭打ちになるから)。」
朝の自己紹介で、悪びれずはっきり宣言したら、カッコに入れたはずの言葉がなぜか雰囲気となって漂い始め、何となく、似たような目標というか共通の興味というか、そんな感じになってしまいました。
総員一本橋を攻略せよ!
・・・とは誰も言いませんでしたが。

午前中はいつも通り各自で8の字練習なのですが、遅乗りの練習でもいいですよ、とメインイントラ?
のK1さんが言ってくれたので、定常円8の字で体を動かした後、ひたすら遅乗り。
K1さんも、8の字にはこだわらず、遅乗りのアドバイスをくれました。
続けるうちに案の定コケて、はあはあ息をついていると、サブイントラ?のK2さんがやってきました。
走るとこ見せてくれないんですか、と言ってくれるその言葉は、どう考えても遅乗りのことです。
結局、かわいそうなNC750を冷やしてあげるために時々8の字する以外は、延々遅乗りに励んでしまったのでした。

午後は各種一本橋、オフセットパイスラ、Uターンとかあれやこれや。
よく考えたら12年もお世話になっているK1さんは、私の隠された目的などお見通しであるかのように、一本橋を基本から説明してくれました・・・と勝手に思うことにしました。
アクセルとリアブレーキの使い方。
クラッチレバーの操作。
ハンドルを切ること。
はしのはしからはしまで使ってはしること。(←漢字に直せ。10点?)
左足のステップ荷重のこと。
ハンドルポストと頭のyawのこと。

それらをひとつひとつ、確かめながら、何度も何度も繰り返し練習。
すぐに成果が出るわけではないけれど、身体が少しずつ、感覚を覚えていくようでした。
楽しくて、うれしくて、休むのも惜しいくらいでした。

ふと気がつくと、終了時間でした。
平日なら、やろうと思っていたことの半分もできずにあっというまに夕方がやってきて、いつもちょっとだけ落ち込むのですが、今日の時間の速さはそれとは正反対、なんて幸せなんだろ、と思ってしまいました。

こんないい1日にできたのは、もちろんいい練習のおかげだと思いますが、そもそも今日、練習に打ち込もうと決心できたのは、桶川に善良なる友(と呼ばせてね)がいたから。
仕事やそれにまつわる自責の念をしばし切り離し、心に健康をとりもどす時間を作れたのは、私に笑顔を向けてくれる人たちがいたから。
そのことこそが、「なんて幸せなんだろ」の本質なのかも、と思いました。

みんな、ありがとう。
感謝をこめて、明日からまた、現実に立ち向かいます。