8の字特講

私は基本的に、練習が足りてない・・・

砧や府中には参加できないし(そもそも勤務先が横浜に移転して、都内在勤でも在住でもなくなりました)、桶川は競争激し過ぎて滅多に予約が取れない。
そんな思いから、旧友のぴろさんにムリ言って、はるか茨城県西自動車学校の「安保塾」に連れて行ってもらいました。
・・・いや、ホントに遠かったです。

なのに、現地に行ってみると、知った顔ぶれがあちこちに。
「練習難民がたくさん集まってくるんだよ。」
みんな、困っていたんですね。

クラスは、初参加ですが「準中級者」を選択。
が、クラスのカリキュラム通りに練習したのは午前中だけで、午後は、塾長自らハンドルを執る(そんな日本語あるのか?)8の字特別講義に参加させていただきました。
因みに、この講義名も私が勝手につけたものです。

安保塾長の特講は、図解によるU字カーブの走行ラインの説明から始まりました。
※図は再現しませんので、言葉でお読み取りください。U字を上下逆にして、左から右に曲がるところを想定しています。

図解1 アウト イン アウト
カーブ走行のライン取りは「アウト イン アウト」です。
カーブへの進入は道路のアウト側から、カーブ頂点通過はイン側、そこから再び道路アウト側へ向かいます。

図解2 スローイン ファストアウト
上記の通り、アウト側(=速い)からカーブ入り口に近づいたら減速(スローイン)、カーブの頂点を出る際に加速(ファストアウト)します。

図解3 一歩我慢
カーブ頂点を出る際の加速をする場所(クリッピングポイント)は、カーブの頂点ではなく、一歩我慢して、後輪がパイロンに接近した点。

以上を理解した上で取り組む8の字とは!?

みなさまご承知の通り、ターンの基本は「大きく入って小さく出る」、つまり、後輪は前輪よりも内側を通る(内輪差)のでその分前輪に余裕を持たせて進入します。
そのため、パイロン2本を置いた8の字練習では、パイロンが真ん中ではない、歪んだ8の字を書くことになります。
パイロンを回って、アクセルを開けるクリッピングポイントは、後輪がパイロンに近づいた時。
この時、進みたい方向にハンドルを切り、加速するわけで、これが実は、前述のU字カーブと同じプロセスなんですね。
「一歩我慢」によって、進みたい方向に車体を向けられるタイミングを待つ、ということなのでした。

と、話は目からウロコでよくわかったのですが、実際やってみたら、やっぱり難しい。
後輪をパイロンに十分近づける際、ハンドルを適切な量切れずに足りない分車体傾けたりするとコケるよ、と言われましたが、こちとらSSなので、どーしても車体を傾けたくなります。
案の定、危うくコケそうになりましたが、なんとか持ちこたえました。
「いい経験だよ。」
塾長からはナイスな一言が。
そう、練習って、たぶんそういうもの。

そんなこんなで、酷暑の中、へとへとになりながらの練習でしたが、楽しく、そしてありのままの自分と素直に向き合えた、いい時間でした。
久しぶりに、指導員になる前の、練習に明け暮れていた頃(そうでもないか)を思い出しました。

また、あの頃みたいに練習したい。
納得いくように走れなくて落ち込むことはあっても、自分を卑下するのではなく、笑って励ましていたあの頃。
でも。
「あの頃」に戻るんじゃない。
「あの頃」夢中になって取り組んでいたことを、「今」新しく始めるんだ。
ワタシは懐古怪人じゃないからねっ!
などと考えてみるのでした。

長い長い帰路を良き仲間たちに道案内され、無事帰宅。
見上げる夕空には、スーパームーンと見紛うばかりの美しい満月が浮かんでいました。

(ぴろさん、素晴らしい一日をありがとうございました。)